ローン媒介の法律に関するQ&A



貸金業法

ローン媒介とはどういう業務ですか?

ローン媒介とは法律用語では「金銭の貸借の媒介」と言い「資金の融通を受けたい者」と「資金の融資を行いたい者」との間に立って金銭消費貸借契約の成立に尽力する行為を指します。このうち、お金を借りる側の立場か、お金を貸す側の立場かは関係なく、ローン成立に向けて尽力する行為は全てローン媒介になります。

具体的にどのような業務行うとローン媒介になりますか?

金融庁の一般法令照会の回答によれば、次の業務は原則、ローン媒介に当たります。

 ① 契約の締結の勧誘

 ② 契約の勧誘を目的とした商品説明

 ③ 契約の締結に向けた条件交渉

※具体的な金融機関名を明示して(明示しなくともどこの金融機関かを容易に想定できる場合も含む)、商品説明したり提案する行為はローン媒介に当たります。


なお、次の業務は原則、ローン媒介には当たりません。

 ① 商品案内チラシ・パンフレット・契約申込書等の単なる配布・交付

 ② 契約申込書及びその添付書類等の受領・回収

 ③ 住宅ローン等の説明会における一般的な住宅ローン商品の仕組み・活用法等についての説明

※ローン商品に関しては一般論の説明しかできません。申込書類関係も単に顧客に渡したり受け取るのみで書き方の助言や指導まで行うとローン媒介になります。

ローン媒介を行うのに資格や許認可等は必要ですか?

ローン媒介業務(融資の仲介や斡旋を含む)を事業として行うには「貸金業登録」が必要です。なお、貸金業登録の主な要件は以下の通りです。

 ・純資産5,000万円以上(資本金ではありません)

 ・取締役に3年以上の貸付業務経験者を設置

 ・事務所単位で50人に1人の割合で貸金業務取扱主任者(国家資格)を設置


一般社団法人日本住宅ローン診断士協会の会員向けサービスとして、当社は一定の要件のもと貸金業代理店モデルを提供しております。貸金業代理店の場合の主な要件は以下の通りです。

 ・純資産要件はありません。

 ・従業者に1年以上の貸付業務経験者を設置

 ・事務所単位で50人に1人の割合で貸金業務取扱主任者を設置

※なお、法的な要件以外に、当社ルールとして「住宅ローン診断士で住宅ローン診断実務講座修了者」の設置を条件としております。

無登録でローン媒介を行うとどのような罰則を受けますか?

無登録でローン媒介を行うと、10年以下の懲役又は3,000万円以下の罰金法人は1億円以下の罰金)という非常に厳しい罰則が科されます。いわゆる無登録で高利のお金を貸すヤミ金と同類で、我々は「ヤミブローカー」と呼んでおります。

貸付業務経験者とは具体的にどういった者を指しますか?

銀行、信用金庫、貸金業者等の金融機関に勤務し、そこで貸付業務に実際に携わった経験年数を指します。自ら貸金業登録する場合は3年経験者、代理店の場合は1年経験者をの設置が義務付けられています。

貸金業務取扱主任者とはどのような資格ですか?

年1回試験が開催される貸金業に関する国家資格です。近年は1万人程度が受験し3,000人前後が合格しており、合格率は約30%です。受験資格は特にありません。詳しくは日本貸金業協会のホームページを参照下さい。

ローン媒介を行う上で、法律上、規程された業務や書面等の交付義務はありますか?

貸金業法では法13条において返済能力調査義務があり、ローン媒介を行う場合、指定情報機関(個人信用情報)の照会は必須になります。また、法第16条及び第17条に規定された書面の交付義務等があります。

個人信用情報の照会は法律上の義務とのことですが、代理店でも照会はできるのですか?

個人信用情報の照会は当社(本店)で行います。信用情報の結果に関しては、情報機関の規約により代理店に開示できる情報とできない情報があります。なお、当社では個人信用情報を反映させた「与信診断システム」を代理店に提供しており、住宅ローンの借入可能額や改善見込等の情報を提供しております。

貸金業代理店を登録する為には、事務所等の要件はありますか?

はい、事務所は必要です。それ以外に、代理店の営業に使用する電話番号やメールアドレス、WEBサイトのURL等の情報も監督官庁に登録します。

フラット35のモーゲージバンクの代理店は貸金業代理店になりますか?

はい、その通りです。モーゲージバンク(貸金業者)の代理店として登録していれば、ローン媒介を業務として行うことが可能です。

モーゲージバンクの代理店登録をしていれば、色々な金融機関にローン媒介することができますか?

法律上は可能です。しかし、一般的にはモーゲージバンクが代理店を承諾する前提条件として、そのモーゲージバンクが取り扱うフラット35などの商品に限定されているケースがほとんどで、それ以外の金融機関へのローン媒介業務はモーゲージバンクの承諾が必要になります。

モーゲージバンクが承諾すれば、貸金業代理店ということで、色々な金融機関にローン媒介することができますか?

モーゲージバンクが承諾すれば可能です。ただし、承諾するだけでは足りず、例えば銀行にローンを媒介する場合、法律上、その顧客の返済能力調査義務がありますので、モーゲージバンクを通じて個人信用情報の照会を行わないとモーゲージバンクが業法違反に問われます。また、貸金業法に規定する書面交付義務もあり、それらもモーゲージバンク名で交付しなければなりませんので、そういったハードルは現実的にはクリアできないと思われ、モーゲージバンクが代理店に対して、自社以外の金融機関にローン媒介することを認めるとは思えません。よって、法律上は可能でも現実的には難しいのが実情です。


宅建業法・貸金業法

宅建業者はローン媒介を一般的に行っていると思いますが、貸金業登録していないのに何故できるのですか?

貸金業法第2条第1項第3号に「物品の売買、運送、保管又は売買の媒介を業とする者がその取引に付随して行うもの」は貸金業登録をせずともローン媒介ができる旨が規定されている為です。売買に付随するケースですので購入時等の住宅ローンの媒介業務は貸金業登録なしで行うことができますが、借り換えなどのように売買が絡まないケースは宅建業者と言えども貸金業登録なしではできません。

宅建業者が貸金業法の除外規定に基づいてローン媒介を行った場合、ローン媒介手数料を受け取ることは問題ないですか?

貸金業法第2条第1項第3号は「その取引に付随して行うもの」としており、あくまで主は「売買取引」であり「ローン媒介」は付随業務です。宅建業法では売買に関連する取引において宅建取引以外の手数料を受け取る場合「媒介業務との区分を明確化するため、媒介契約とは別に、業務内容、手数料額等を明らかにした書面により契約を締結すること(国交省:宅地建物取引業の解釈・運用の考え方/34条の2関係ー7)」としており、ローン媒介業務を独立した契約で締結するということは付随業務を超えると考えられます。あくまで宅建取引の付随業務の範囲でローン媒介を行うのであれば、ローン媒介の手数料は受け取らないか、仮に受け取る場合でも売買の媒介手数料とローン媒介手数料の合計額が、宅建業法で定められた料率(400万円超の場合、3%+6万円と消費税)を超えないようにしなければ宅建業法違反となる可能性があります。

(前Qの続き)ローン媒介手数料ではなく、ローン事務手数料、ローン取扱事務手数料名目でも同じでしょうか?また、受け取ってしまった場合、そのお金はどうなりますか?

ローン事務手数料、ローン取扱事務手数料、ローン斡旋手数料など請求名目で判断するのではなく、実際の業務内容に照らして、ローン媒介に当たるかどうかで判断すべき事項です。また、ローン事務手数料等の名目でローン媒介手数料を受け取り、かつ、売買の媒介手数料との合計が法律上の上限を超えていた場合、ローン媒介手数料部分は不当利得となり、返還請求を受ければ返金しなくてはなりません。返還請求を受けなければ良いか?というと、もうこれはコンプライアンスの問題で「不正行為でお金を稼いでも返還請求を受けなければ良い」という考え方で良いのか?という経営姿勢の問題です。


銀行代理業・貸金業法

銀行代理店とは何ですか?貸金業代理店との違いは何ですか?

銀行代理業の許認可を受けた者で、銀行のローン媒介を行うことで銀行から手数料を受け取ることができる免許です。銀行代理店は銀行の為にローン媒介を行い、銀行からしか手数料を受け取ることはできません。一方で、貸金業代理店の場合、お金を借りたい人(顧客)から手数料を受けとることができるほか、銀行以外であれば特に成約はなく、例えば貸金業者やハウスメーカーなどからも手数料を受け取ることができます。

その例以外で貸金業代理店との違いとしては、銀行代理店は導入コストが非常に高く、かつ、許認可のハードルも非常に高いのが実情です。


出資

ローン媒介の手数料に関する規制(上限等)はありますか?

ローン媒介手数料の上限に関する規制が出資法において定められております。上限は融資額の5%までで、この上限には消費税も含め、いかなる費用名目も問いません。例えば、ローン媒介手数料以外に、振込手数料や登記情報の取得費用等を顧客から受領した場合、その総額が5%を超えれば出資法違反となりますのでご注意下さい。


その他

住宅ローン診断士とはどのような資格ですか?

一般社団法人日本住宅ローン診断士協会が主催する住宅ローンに特化した民間資格です。当社は同協会と提携しており、同協会の会員(住宅ローン診断士登録者)に対して、貸金業代理店などのビジネススキームを提供しております。なお、現在の規定では、住宅ローン診断士(住宅ローン診断理論講座を修了し、協会に会員登録した者)+住宅ローン診断実務講座修了者のみが当社の提供するビジネススキームに参加できることになっております。